京都・ブランジュリ ロワゾー・ブルーの無添加グルテンフリー

非動物性原料のグルテンフリー食品を求める人が増えている

 

 品種改良された現代の小麦や卵、乳製品(牛乳、バター)などの動物性原料を使わず、有機栽培、無農薬栽培の古代小麦、古代米、ミレット(雑穀)、メープルシロップ、黒糖、ナッツ類、フルーツなどを原料に、化学合成添加物を一切使わず天然酵母で作られた生地を焼き上げるパンは噛むほどにしっとりしたマイルドな味わいが広がってきます。
 古都京都の世界遺産として知られる上賀茂神社近く、御園橋通りにあるパン工房ブランジュリ ロワゾー・ブルーのパン、パウンドケーキ、グラノーラは、体と心が思わず「美味しい!」と叫ぶほどの自然の味わいとエネルギー(生命力)にあふれています。
 京都には世界各国から観光客や日本の伝統文化を学ぶ人など多くの外国人が訪れます。そのなかには動物愛護や環境保全、健康などの観点から動物性の食材が含まれた食品を口にしないベジタリアンやグルテンフリー食品を求める人が大勢います。日本でも近年はこうした人たちが増えています。
 グルテンフリー食品とはグルテンを含まない食品のことを言います。グルテンは小麦やライ麦、大麦などの胚乳でつくられるたんぱく質のグリアジンとグルテニンが水分子によって結びついたもので、食物アレルギーを引き起こす原因物質となります。
 農薬や保存料、香料、着色料などの化学合成食品添加物を使わないナチュラルフード(自然食品)やオーガニックフード(有機食品)市場が早くから拡大したヨーロッパやアメリカでは、ベジタリアン向けの食品や食物アレルギーのある人のためのグルテンフリー食品が幅広く普及してきました。

グルテンフリー、非動物性原料で美味しいパン作り

 

 小麦や大豆、ピーナッツ、卵、乳製品などに含まれるたんぱく質(アレルギー原因物質)によってアレルギーを発症する人は増加しています。例えば公立の小・中・高校生の食物アレルギー発症者数はおよそ39万人(2013年調査)に達し、全体の約4.5%を占めています。また大人でも、食物アレルギーがあるので食べないようにしている食品があるという人は13.1%に上るというアンケート調査もあります。
 食物アレルギーのある人が誤って原因物質を食べてしまうとアナフラキシーショックを起こして死に至る場合もあります。食品表示法では加工食品のアレルギー表示対象品目(アレルギー原因物質を含む食品)として、表示が義務化されている7品目(えび、かに、小麦、そば、卵、乳、落花生=ピーナッツ)、表示義務ではないが可能の限り表示するよう推奨している20品目(あわび、いか、いくら、オレンジ、カシューナッツ、キウイフルーツ、 牛肉、くるみ、ごま、さけ、さば、大豆、鶏肉、バナナ、豚肉、まつたけ、もも、やまいも、りんご、ゼラチン)が指定されています。
 ロアゾー・ブルーでは、こうしたアレルギー原因物質を含む食材の使用を避け、グルテンフリー・非動物性食材による誰もが食べられる美味しいパン作りを行っています。アレルギー対応食品は日本でも早くから求められてきましたが、一般に関心を持たれるようになったのは近年のことで、ようやく大手食品企業でも対応商品を作るようになってきています。

二人の先生の激励に背中を押されてグルテンフリーに挑戦

 ロワゾー・ブルーの店長弘岡桂子さんは「パン工房を開いて今年で4年目ですが、2年目の夏に常連さんだったベジタリアン料理家の東川恵理子先生と古代小麦のお話をしていたときに、東川先生から『コラボで古代小麦料理会をしませんか』というお話をいただきました。その会場が栄養学でも有名な方で、日本で初めて痣のレーザー治療を導入した鈴木形成外科クリニック院長の鈴木晴恵先生が経営されているグルテンフリー&ヴィーガンオーガニックカフェCHOICEさんでした。その鈴木先生がグルテンフリーの意味やよさをいろいろとお話しくださったのです」とグルテンフリーのパン作りを始めたきっかけを語ります。

 「パンは小麦で作るもの」「小麦で発酵が命」という小麦ラブなパン屋さんだった弘岡さんは、そのとき「えー、と思いながらお話をお聞きしました」と、戸惑いもあったようです。  しかし、お店のコンセプトに「大切な人に捧げるパン」と掲げており、家族、友だちをはじめお客様みんなが大切と考えたら、絶対に変なものは出せないと思いました。そこから本を読んで必死に調べたりするなど、猛勉強を始めました。

 いろいろと調べていくうちに「食生活でグルテンフリーにしたら体調が良くなった」という人も大勢いました。また、品種改良されていない古代小麦にはグルテンが含まれていますがアレルギーを発症しにくく、グルテンによるアレルギーのある人でも80〜90%に反応が出ていないということで、グルテンフリーの食生活をしている人に好まれていることがわかりました。それで、これまで使っていた小麦をやめて全部を古代小麦に変えてしまおうと思ったのです。

 そこから試行錯誤の日々が始まりました。グルテンフリーのパン作りを習うところがなかったので、すべて一からの出発です。最初は普通の小麦と同じように食パンをグルテンフリー(古代小麦)で作ってみたら、岩のようにコチコチになりました。「もうびっくりして。何回作っても同じで、これどうするの? もうお手上げかというくらいやりました」と振り返ります。  周りの人たちには「そんなのやめとき」と言われましたが、東川先生と鈴木先生は「それが世のため、人のためになるのだから」と励ましてくださり、ようやく「これだ!」と思えるグルテンフリーのパンができました。

 「人がまだやっていないことをやる充実感は量りしれないというか、未知で楽しいですね。グルテンフリーに変えて良かったと思います」と弘岡さん。  日本では前述のようにアレルギー原因物質を含む食品の表示制度はありますが、まだグルテンフリー食品の表示制度がないので、今は検査機関に依頼してEUなどでも採用されているアメリカのFDA(アメリカの政府機関の食品医薬品局)のグルテンフリーFDA認証を受けています。

親子で感涙。初めて食べたクリームパンは美味しかった! 

 ロワゾー・ブルーのパンは材料選びにとくにこだわっています。「農家さんから無農薬のものを直接仕入れたり、現場に行って見てから仕入れたりをなるべくしています。顔の見えるものにしたくて、お客様に安全なものを自分の目で選んでいます」と弘岡さん。
 古代小麦は滋賀県の生産者を訪ねて畑から見せてもらい、お米も極力原種に近い自然農法の無農薬ものを直接もらって、生米を発芽させて発芽玄米パンを作っています。

 あるとき、親子で来店されたお客様がお店の外のベンチに座って泣いていました。弘岡さんが「どうしたのですか?」と尋ねたところ、食物アレルギーがあってパンを食べることができないお子様が、ロアゾー・ブルーで買ったクリームパンを食べることができて、「生まれて初めてクリームパンを食べることができて嬉しかった」「初めて食べたパンは美味しかった!」と喜び、親子で嬉し涙を流していたのだそうです。

 普通のパン屋さんのパンはグルテンを含む小麦はもとより、アレルギー原因物質となるたんぱく質を含む卵、バターなどの乳製品が当たり前のように使われています。一方、ロワゾー・ブルーのクリームパンは小麦や卵、乳製品を使わず、古代小麦とアレルギー原因物質を含まない植物性原料だけで作られていますので、食物アレルギーのあるお子様でも安心して食べられたのです。  その話を聞いて弘岡さんも「あー、よかった。喜んでもらえてよかった!」「思い切ってパンの作り方をグルテンフリーに変えてよかった!」と、思わずもらい泣きをしたそうです。

 ロワゾー・ブルーには、日曜日などに大勢の親子連れのお客様がいらっしゃるそうです。そのお子様たちは普通のパンが食べられないので、これまでパン屋さんに行ったことがなく、トングを持ってもパンの取り方がわからなかったと言います。「そういう子たちにとって、パン屋の中は生きるか、死ぬかの場面に遭遇する場所です。ですから、パンにつける原材料表示シールでは、一つの項目が普通のパン屋さんでは考えられないくらいの命取りになりますのでシビアにしています」と弘岡さんは語気強く語ります。

 ロアゾー・ブルーの古代小麦や古代米、あわ、ひえ、きびなどの日本古来の雑穀を使って作ったグルテンフリーのパンは、パンが大好き人やパン通といわれる人たちからも「今まで食べたパンのなかで一番美味しい!」「パンの常識を変えた!」「グルテンフリーでどうしてこんなに美味しいんだ」「自然のエネルギーにあふれ、まさに大地を感じさせる!」と高評価を得ています。  「これからもグルテンフリーで、誰が食べても美味しいパンを作り続けていきます」と弘岡さん。

 ロアゾー・ブルーの有機、無農薬栽培の植物原料だけにこだわったベジタリアン&グルテンフリーのパン、パウンドケーキ、グラノーラをぜひご賞味ください。