京都・京野菜作りの匠が一押しの京野菜賀茂茄子セット

京都の長い歴史と食文化のなかで生き続けてきた伝統野菜

 

 古都京都の食生活を彩ってきた野菜たち。賀茂茄子、伏見とうがらし、万願寺とうがらし、九条ねぎ、京せり、海老いも、聖護院大根、聖護院かぶら、京人参、ささげ、青味大根、壬生(みぶ)菜、京水菜、くわい、京みょうが、堀川ごぼう、花菜・・・。

 時を超えて生き続けてきた独特の香り、味、彩りと食感、脈々と伝わる食文化が体と心に響きます。  古くから京都や京都周辺で栽培されてきた伝統野菜は、5世紀頃から中国や朝鮮半島を訪れた僧侶や貿易に関わった人たちによって持ち込まれた種や苗が栽培されたもので、792年の平安京遷都にともない京都に集まった多くの人々の日常の食べ物として重宝されたことから近郊でも栽培が広がったとされます。京野菜のルーツは、この頃に栽培され根付いた野菜にあるといわれます。そして時代を経て京都の地質や風土、気候のなかで固定され、作られ続けてきたものが現在の京野菜になったと考えられています。

現代農法のF1種に慣れた生産者には、京野菜は栽培が面倒で難しい

 

 京都は周囲を山に囲まれた内陸性気候の盆地で穏やかな気候ですが、夏の日中は暑く、夕方は山から吹き降ろす風が暑さを和らげます。冬は底冷えがするといわれるように寒さが厳しく、昼夜の寒暖差、夏・冬の寒暖差があり、四季がはっきりしています。この寒暖差と四季の明確が野菜の生育に大きな影響を与え、独特な香り、味、食感、彩りを生み出しています。また、京都盆地の土質は腐食性に富み、肥持ちもよく、野菜栽培には適しているといわれます。
 ところが、現在の農業事情のなかでは京野菜は栽培が難しいといわれます。現在の一般的な野菜栽培では種のほとんどがF1種(第一代雑種)で、生産者は種メーカーやJAなどから種を購入して栽培します。F1種は大量生産・大量消費に対応して栽培しやすく、早く収穫する、収量を多くする、病害虫を防ぐなどのために農薬と化学肥料を使い、消費者全般に合わせるためにくせがなく(特徴がなく)、食べやすさや安さなどを追求して品種改良されてきました。

 こうしたF1種の野菜は、交配した一方の形質が顕著に現れるため野菜の形状は同じようにそろいますが、この野菜から種を採って栽培された野菜(F2世代)には隠れていた形質が一気に現れ、発芽速度、草丈、葉色、根群、果色などバラバラになってしまいます。ですから、種苗会社は毎年同じ組み合わせで種を作り、生産者はその種を毎年買い続けなければならないのです。
 種採り、選別をはじめ特徴ある在来種野菜の栽培には手間と経験が必要で、F1種を使って手間をかけずに栽培することに慣れた生産者にとっては面倒であると同時に難しいことなのです。  京野菜は手間を惜しまず、地域の伝統野菜を守ろうとする志ある生産者(匠)によって栽培され続けてきたのです。

地域産品の掘り起こし・地域ブランド化で注目される

 京野菜は現代のF1種野菜に比べて生産性が低く、形が不ぞろいなどの理由から規格外品として扱われ、広域流通の発展に合わせて野菜が規格化されてきた1950年代半ばから生産が減少しましたが、1980年代後半に京都府、京都市の地域産品の掘り起こし、地域ブランド化に向けた施策により品種の調査や保存方法の開発、京野菜ブランドの推進などが行われ、1990年代以降に生産・消費が拡大して全国的に知られるようになりました。

 1987年、京都府は京の伝統野菜(京野菜)を、ゝ都市内域だけでなく、京都府全体域で栽培されている ¬声0歐薫柄阿ら導入・栽培されていた歴史を有する たけのこを含むが、きのこ、しだ類(ぜんまい、わらび等)は除く。(品種の分化や独自の栽培方法をとるものに限定する) ず惑櫃泙燭麓錣保存されている品目及び絶滅した品目を含む、と定義しました。  京野菜は大きく夏野菜と冬野菜に分類され、現在も保存・栽培されている36品種、すでに絶滅した2品種、京の伝統野菜に準じるもの3品種を選定しています。

豊富な栄養素、体によい機能成分が含まれている

 京都の長い歴史と伝統に育まれた豊かな食文化のなかで脈々と生き続けてきた京野菜には、一般の野菜とは形や大きさ、彩りが異なるものが多く、味、香り、食感など独特の風味が残されています。こうした昔の野菜の性質が色濃く残る個性的な京野菜には健康に役立つ豊富な栄養素、機能性成分が含まれることが近年の研究によって明らかにされてきています。
 1990年に行われた調査では、一般的な野菜品種に比べて京野菜にはビタミンやミネラル、食物繊維が豊富に含まれているというデータが報告されています。

 京都府や京都府立大学などの研究によると、京野菜の多くには抗酸化性が高く、増えすぎると老化や生活習慣病などの原因となる活性酸素を除去する力が強いことがわかってきました。とくに堀川ごぼう、花菜、紫ずきんなどで高い抗酸化性が確認されています。これらの京野菜は活性酸素から体を守り、健康維持や病気予防に役立つ働きがあると考えられています。
 また、佐波賀大根など伝統的な大根に多く含まれる辛味成分、桂うりの香気成分などに発がん抑制作用があることも明らかにされました。桂うりの完熟果は芳醇な甘い香りを持つにもかかわらず、食べてみるとほとんど甘みが無く、糖分・カロリーが低いという特徴があります。今後、京野菜からさらに多くの機能性成分が発見されるものと期待されています。

 身土不二という言葉があります。身土不二とは「人の体と育った土地、生活している土地は切り離せない」という意味で、昔からある旬の地元の作物を食べるのが最も体によいと解釈されています。  昔ながらの野菜の特徴が色濃く残り、栽培が難しい、収量が少ないなどの難点はありますが、広く流通している一般の野菜にはない独特の風味、香り、味、彩りがあり、体によい機能性成分も豊富に含まれています  京野菜作りの匠が一押しする京野菜賀茂茄子セットの美味しさをぜひご賞味ください。